ドイツ政府推奨:マスクは自家製の物を

4月6日からドイツの1都市(Jena)で制限付きでのマスク着用が義務化。その後ついにマスクに関する発表が4月9日にドイツ政府からありました。今回はその発表の翻訳(意訳)とその考察。

---以下翻訳---
コロナウイルスの感染は会話、咳、クシャミなどの他人との接触により起こります。もしウイルス感染が水滴によって広がるのであれば、物理的に防衛すべきと思われます。

Thaiss博士:防衛策として、鼻や口をスカーフや布、そして「自作の」マスクで覆うことが有効です(訳者注意書:ドイツでは自作マスクのことを「コミュニティーマスク」という)。なぜなら屋外での生活で他人に迷惑をかけない為に鼻や口を覆うことが有効であるからです。

訳者注意書:Thaiss博士はドイツ中央連邦政府保健教育機関所属の医学専門のリーダー

自作のマスクを使って鼻と口を覆うのはウイルスからの自衛にはなりません。しかし通勤や通院、買い物などの外出の際にはとても役に立ちます。

Thaiss博士:マスク規格OP, FFP2, FFP3の三種は現在優先して専門職へ配布されています。具体的には病院の医師、集中治療室の専門家、そして看護師などです。

自作のマスクであってもキメの細かい素材を複数重ねた物であれば鼻や口から発せられるウイルスを含んだ水滴の拡散を鎮めることが可能です。

Thaiss博士:マスク着用の際にも細心の注意を払い、自己防衛を怠らないでいただきたい。なぜならマスクはウイルスからの自衛には役に立たないからです。マスク着用は他者への思いやりなのです。

マスクを着用する前に、まず石鹸を用いて30秒間しっかりと手洗いをし、人と共有してない自分だけのタオルで手を拭いてください。またマスク着用の際はマスクの内側を触らないようにしてください。そして鼻、口と頬を外気に露出させないよう、隙間が無いようにしてください。キツ過ぎないように、しかし隙間が出来ないように注意してください。そして呼吸に困難が生じないよう気をつけてください。

Thaiss博士:研究によりコロナウイルスは口や鼻から発せられる水滴によっても拡散されることが分かっています。特に会話、咳、音読が原因となっています。ですのでマスク着用に加え、ウイルス拡散を防ぐ三原則を守ってください。その1:他人から1.5メールの距離を取ること。その2:人との接触をなるべく避けること。その3:清潔を保つこと。特に時間をかけて丁寧に手洗いをし、咳やクシャミの際には布で口と鼻を防ぐか、肘で口と鼻をカバーしてください。

鼻と口の空気露出を注意して減らすことが、お互いの社会生活を守る為に重要です。更に注意していただきたいことは、マスクの表面に付着している病原体を触らないことです。息などでマスクの表面が湿って来た場合は、直ちにマスクの交換を行ってください。使用済みのマスクは気密性の高い袋に入れるか、直ちに洗濯機で洗浄してください。その場合、使用する水の温度は60度以上に設定、可能であるならば95度で洗濯してください。
---翻訳終---

---考察&私見---
日本では安倍首相の「1世帯マスク2枚」政策に避難が集中しているが、この発表を目にしたドイツ在住者からしてみれば「日本は恵まれている」と言えるだろう。たった2枚だが、マスクが政府から無料配布されているのである。ドイツでは自家製推奨である。またマスク着用の目的は自衛ではなく、他者への思いやりである。この部分は強調されていて、ビデオの中で2度強調されている。ここが多分日本人の意識と違うところであろう。そして「マスクをしているからコロナに感染しない」、ではなく「我々は既にコロナに感染している可能性があるので、他者への感染源にならないように」マスクをするのである。それが他者への思いやりである。咳やクシャミをするのが悪ではなく(止めようがないので、仕方がない)、自分の咳やクシャミから他人を守るのが自己の責任である、と教えてくれる。自衛策として、手洗い、人混みを避ける、が有効。効果的な薬学治療が開発されてない今、これはどの国でも同じこと。

既に制限付きでマスク着用が義務になった都市がドイツにはある(過去記事参照)。これが効果的だった、ということか?

Comments

Popular posts from this blog

ドイツ語エッセー(小論文試験、作文)の書き方

ドイツ語C1試験:傾向と対策(自分用)

öffnenとeröffnenの違い