リスニング、スピーチと作文対策

C1には政治、経済、科学、一般教養から満遍なく出題される。過去問を少しやってみたけれど、ドイツでホットな話題に触れていると問題が理解し易いと感じた。例えば環境問題だったらドイツ的には環境汚染反対(プラスチックのゴミを減らす努力をしている等)。移民問題だったら、差別反対とか。話題になっていることが想像できる。すなわち知らない単語でも話題の知識と文章の流れから何となく分かる場合がある、かもしれない。ドイツの近代史の知識がきっと役に立つはず。

長文問題そのもの感想は、ドイツの左翼的視点で問題制作がしてあるような...。問題製作者はシュピーゲル読んでいるよね、きっと。ビルト読んでても役に立たない。例えばAfDの話題だったら、きっと否定的な文章を出題するに違いない。

長文はドイツに関するニュースか、世界全体が関わっているニュース。もしくは誰にでも起こり得る日常の話。なので日本に関す文章で練習、なんて試験対策としてほぼ意味がない。

で、今日はこちらを使ってリスニングの練習。

政治家のスピーチって早口だね。短い時間に情報を詰め込む努力をしているのが分かる。スピーチの前に練習してるようで、長文でも一息で読んでる。暗記しているんじゃなくって、モニター上の文字列を読んでいる。文章そのものは簡潔で、ネイティブには理解しやすいんだろう。力強い口調なので訴えてくる意思を感じる。こんな風には決して話せないけど、人に訴える話法としてスピーチの部分を集中して勉強することにする。

最初のスピーチ
"Wenn Ihr der Meinung seid, dass dieser Weg, den ich gemeinsam mit Euch gehen möchte, nicht der Weg ist, den Ihr für den Richtigen haltet, dann lasst es uns heute aussprechen. Dann lasst es uns heute auch beenden. Hier und jetzt und heute."

Wegが二度出てくるのが特徴的。簡単な単語を軸にして理論を展開。最後に「Hier und jetzt und heute.」みたいにドイツ語学習歴一ヶ月ぐらいの人でも分かるような簡単な文章。でもこれが心に残るんだろうなぁ。簡単な文章で印象的に。スピーチ上手い!

C1レベルだと自分の意見を述べる場合は「Ich bin der Meinung, dass ...」とか「Meiner Meinung nach」を使うべき、っていう説明がどっかであった。ここでも「Wenn Ihr der Meinung seid, dass」が出てくる。ドイツ人じゃないから雰囲気が分からないけど、この構文がカッコイイんだろ、きっと。「Ich meine, dass ...」はもう使わない。理由はC1向きじゃないから。

次のスピーチ
"Es gibt nicht die Werteunion und die Union der Mitte, es gibt nur eine Werteunion, und das ist die CDU Deutschland, und es gibt nur eine Union in der Mitte und das sind wir."

ここでも重要単語(WerteunionとMitte)が繰り返されている。WerteunionはCDUとCSUのメンバーが共同で作った党。察するにCDUとCSUの中間に位置する党が「Union der Mitte」。じゃ、「Union in der Mitte」はこの流れだと中心に座る唯一の党の意味。「in」という一語でこれだけ意味が変わるのか。この理解が正しければイイけど。正しいと仮定すれば、「CSUってダメじゃん」っていうのをこれだけ単語を並べ表現していることになる。しかもCDUっていう単語を出さずに表現しているのが凄い。ただ単に「CDU凄いぜ!」っていう表現じゃなさそう。直接相手の名前を出すことなく、間接的に相手を貶すテクニックとして覚えておく。

三番目のスピーチ
"Wir sind deshalb so gefragt und so gefordert, weil die Welt vor großen Problemen steht und die Frage wo Europa sich da einordnet, noch nicht entschieden ist. Wer hätte sich vor 10, 20 Jahren überlegt - ich hab's jedenfalls nicht - dass der Multilateralismus einmal so unter Druck gerät? Dass wir dafür kämpfen müssen, dass wir einen fairen offenen Handel haben?"

「so gefragt und so gefordert」って、割と似ている意味。重ねることによって自分たち(wir)が置かれている状況を強調している。「weil der Welt vor großen Problem steht」はカッコイイ表現なので、作文で使えそう。「... ist noch nicht entschieden」も作文とか口頭試験で使えそう。「einordnen」も何かに順序を付ける際に使えそうな単語。グラフの解析問題用に覚えておく。「sich überlegen」を深く考えるという意味で使うことにする。きっと「denken」よりもカッコイイ表現だと思う。そしてここで使われている「gerät」がC1向きの表現。「steht」よりもイイんだろう。「unter Druck gerät」っていう表現は一般に使われている様子。文章は「多国間主義が重圧に晒されている」という意味。日独翻訳は出題範囲に入ってないので適当に。

今日の新しい単語:geraten
ratenの過去分詞ではない。英訳は「turn out」。「unter Druck gelaten」とセットで覚えておく。


文章にしてみると、理解が深まる。でも、時間がかかる。

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